Koji Yamanaka

消費税UPの影響をモロに受けている輸入車新車販売に対し、相変わらず好調なのが軽自動車です。

 

『2014年上半期の販売首位は・・・(CarWatch)』

http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140707_656602.html

 

乗用車では相変わらずハイブリッド、コンパクト、ミニバンが上位を占めています。ただし、日産セレナがランク外に落ちたり、世界的に人気のコンパクトSUV、ホンダのヴェゼルがランクインするなど、いくつか目立つ動きもありますね。

 

さて、今回本ブログで指摘したいのは軽自動車のランキングです。

 

<2014年上半期の軽自動車車名別販売台数>

1.ダイハツ タント 135,688台

2.日産 デイズ 98,789台

3.ホンダ N-BOX 96,478台

4.スズキ ワゴンR 93,761台

5.ホンダ N-WGN 87,442台

6.ダイハツ ムーヴ 82,252台

7.ダイハツ ミラ 79,258台

8.スズキ スペーシア 66,697台

9.スズキ アルト 58,040台

10.スズキ ハスラー 40,291台

 

スズキ ハスラーの健闘、ホンダ N-BOXの勢い低下以上に目立つのが、日産 デイズの躍進でしょう。

 

それまで軽自動車から距離を置いていた日産が、三菱自動車と共同開発した本格的軽が、ライバル相手にガチンコ勝負をしています。さぞかし販売現場は意気軒高だろう・・・と思うのですが、この数字にはトリックがあります。

 

車名別販売台数は、同じ車名を採用した派生車種も合算してしまいます。例えば、トヨタ プリウスにはワゴンタイプのプリウスαが、ホンダ N-BOXもN-BOX+が、有名なところでは、トヨタ カローラにはアクシオ(セダン)、フィールダー(ワゴン)、ルミオン(ハッチバック)が合算されています。つまり、厳密にはモデル別ランキングとしてはあまり適切ではない、ということです。

 

日産 デイズには、スーパーハイトワゴンのデイズルークスが含まれています。一方、ダイハツ はムーヴとタントというように、ハイトワゴンとスーパーハイトワゴンは別の車名なので別々にカウントされています。

 

では、デイズのように、ハイトワゴンとスーパーハイトワゴンを合算してラインキングを作り直してみましょう。

 

1.ダイハツ タント+ムーヴ 217,940台

2.ホンダ N-BOX+N-WGN 183,920台

3.スズキ スペーシア+ワゴンR 160,458台

4.日産 デイズ+デイズルークス 98,789台

5.ダイハツ ミラ 79,258台

6.スズキ アルト 58,040台

7.スズキ ハスラー 40,291台

 

ご覧のとおり、日産の軽自動車はまだ御三家(スズキ、ダイハツ、ホンダ)の牙城には遠く及ばないことがわかります。

 

それでも、こうしたランキングは「日産、新型軽好調!」といったニュースとともに、店内のチラシやメディアをにぎわすことになるでしょう。かつて全く軽自動車を扱っていなかった頃から比べれば確かに驚異的な販売台数だとは思いますが、こうしたトリックを踏まえた上での適切な報道がメディアには求められると思います。

 

<追伸>

さて、上記ランキングを見てもう1つ指摘したいのは、実施的にはデイズと同じ車であるはずの、三菱 ek がランキング未登場なこと。6月は4,760台で11位でした。1-6月の累計台数は33,701台と、デイズの約1/3に留まっています。

 

この状況を見てか、日産のゴーン社長は今年の株主総会の場で、将来的には自社工場での軽自動車生産を示しました。(現在は三菱自動車に生産委託の形をとっています)

リストラ効果により、過去最高益を達成した三菱自動車としては、心中穏やかではない状況かもしれませんね。

Koji Yamanaka

 
 
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